ELICITYインタビューをお受けいただきありがとうございます。初めに自己紹介をお願いします。
ひらがなで『かの』と申します。
命の尊さを説いていける表現者を目指す、格好可愛いを究めたい表現大好き人間です。
歌い手を始めた経緯、きっかけを教えてください。
夢の為に上京した翌年、
親代わりに育ててくれた祖父母が2人とも認知症になってしまい、私が世話をしなくてはならなくなりました。
人生初めての挫折を味わって、自分にはもう声しかなかったので息抜きにネットで台詞投稿を続けていたら
MIX師さんに「歌ってみない?」と声をかけて頂いたのがきっかけです。
音楽好きになったきっかけや、バックグラウンドを教えてください。
物心ついた時から、我が家は大人たちの家庭崩壊の喧嘩が耐えなくていつも何かが破壊される音がしていました。
その時に、心を助けてくれたのが音楽でした。
特に激しいロックは、外の音から守ってくれたり歌詞によっては寄り添ってくれました。
活動名の由来はなんでしょうか?
十干の『辛(かのと)』からです。
活動する時、ちょうど占いのテレビ番組をやっていて響きが心地良くてお借りしました。
『辛』では、誰も名前として読めないと思ったので『かの』にしました。
元々の言葉の意味を調べると、すごく素敵なので今ではお気に入りです。
尊敬するアーティストさん、歌手、歌い手の方を教えてください。
片霧烈火さん、nanoさん。
意識している歌い手さんを教えてください。
自分の好きな事や自分にしかできない事を見つけて、芯を持って貫いている方々。
好きなボカロPさんは誰でしょうか。また、どういった曲調やテーマの作品が好きですか?
Neruさん、まふまふさん、かいりきベアさん。
陽と陰の両方をちゃんと表現された上で生き方や『命』の在り方について考えさせてくれる楽曲が好きです。
最新の歌ってみたについて解説をお願いします。
まず、人と同じ解釈にならない様に自分なりの解釈を作ってから録音しています。
最新の作品に関しては、気持ち良く聴けるところとメリハリを付ける為に遊び心で気持ちをガッツリ入れるところを明確にして、
ジッとしていないキャラクター性を持ってもらう工夫をしました。
ファルセットと地声の兼ね合いや歌詞のメッセージから張り上げをあえて使わず『言葉を聴かせる意識』で構成しています。
こういう事を考えるのが楽しいです。
録音の環境について教えてください。機材はなにを使っていて、普段どういった環境で録音していますか?
マイクは、TLM103または、AKG C214。
プリアンプは、Focusrite ISA One。
インターフェースは、solid state logic ssl2。
防音室は、Light ROOM Plus L。
歌ってみたを作る際に、いつも録音やミックスでこだわっているところを教えてください。
なるべく原曲キーで、自分の物として楽曲を消化してから歌うようにしています。
技術的なところは上を見たらキリがないので、
自分の言葉として発する事で意味が生まれる事に重点を置いて心がけています。
ミックスはお力添え頂く立場ではあるのですが、
音を聴いて何故そのエフェクトをそこにかけて下さったのかなどの意志の疎通が見える方にお願いしています。
歌い手としてのスキルを高めるために取り組んでいることや意識していることはありますか?
ストレッチ、発声練習、歯の噛み合わせ、整体による姿勢矯正。
常日頃から母音などの滑舌を意識して喋る。
人の作品に触れて勉強する。
気持ちが落ち込まない様に、常に自分を綺麗な状態にしておく。
歌ってみたの曲はいつもどうやって選んでいますか?
その楽曲が好きか、
自分のイメージに合うか、
(基本的に)原キーで歌えるか、
リスナーさんからリクエストが来ているか。
今後の活動の方針を教えてください。どういった目標がありますか?そのためにどんなアクションをおこしていくのでしょうか。
私は、この活動で沢山の人に出会って精神を立て直して頂いた経験があるので、
なるべく続けられる様に活動していきたいと考えています。
それでも時代は変わっていきますので、やりたい事は可能な限り全力でやって、
その時々に自分に合った居場所を見つけて動ける様にしておきたいです。
歌い手というとボカロ曲をカバーする人というイメージがありますが、普段の練習あるいはカラオケ等でボカロ曲以外ではどんな曲を歌いますか?
声質の兼ね合いもあってアニソンとキャラソンが得意です。
アニソンは、ロングトーンや声色の明暗を表現するのに凄く練習しやすいです。
キャラソンは意図的に感情を込めたり、
語尾にキャラクター性を出すなど聴き手に印象付ける練習のためによく歌っています。
歌ってみたにはどんな面白さや魅力があると思いますか?
歌う側としては、歌の表現に正解がないのが1番面白いところです。
そして聴く側としては、誰一人同じ人(歌い手さん)は居ないので
自分の本当にツボに入る人がどこかに必ず居るというのが凄く魅力だと思います。
曲をカバーするという行為は昔からあったわけですが、「ボカロ曲をカバーする人」として歌い手はボカロと共に独自に形成、浸透していったものだと思います。そんなボカロと歌い手の関係性についてご自身の意見や思いがあれば教えて下さい。
昔は、『歌わせて頂いた』という印象が強かったと思います。
しかし今は、カバーさせて頂いた作品をきっかけにデビューする方たちも出てきましたし、
ボカロPさんの知名度にも貢献できる時代となり、『一緒に創っていくもの』という印象も出てきました。
『ボカロ』は可能性を伸ばし夢を叶える素敵なコンテンツだなと思います。
ボカロ曲を歌い、絵師、動画師にオリジナルMVを作成してもらいニコニコ動画やYoutubeなどで公開する。歌い手という文化は他のバンドやアーティストなどの活動形態とは少し違った文化を持っていると思います。また歌い手というプラットホームの中でもいろんなモチベーション、レベル感で活動されている方達がおり、プロやアマチュアという境目が曖昧で多様性がある、そこが良さであり面白さであるとも思います。そんな歌い手という存在、またそれを取り巻く環境についてご意見や思うところがあれば教えて下さい。
今の時代はソフトも充実していますので、
やる気があればある程度は自分1人でも活動していく事はできると思います。
だから、少しでも興味があるなら始めてみたら良いと思います。
そこから色々と経験していく内に、人との接し方などを学んで精神が鍛えられていき『生きる力』が身につきます。
私は、リアルでも役に立っています。
歌以外での普段やっている趣味やハマっていることはなんでしょうか?それは「歌ってみた」活動に影響を与えたりしていますか?
私は、演技もする人間なのでなるべく物語に触れるようにしています。
具体的には、周りの人の創作活動で投稿された作品(ボイスドラマ・小説・絵等)や
一般的に世の中に出ている作品を見るのが趣味です。
特に好きなのは、ゲームのシナリオ。
世界観が壮大で創作意欲を掻き立てられます。
疑似体験にも近いので、歌ってみたで自分なりの解釈を組み立てるのにも大いに役立ってます。
最後に読者の方にメッセージをお願いいたします!
包み隠さずに書いてしまったので、ご気分を悪くされてしまったら申し訳ありません。
それでも、私にとって歌ってみたの世界は本当に熱中できて楽しいものなので少しでも魅力が伝われば幸いです。
Youtube:
https://youtube.com/channel/UCfs6Wt1NzZGoOyF-u36Qrew
Twitter:
https://mobile.twitter.com/kano_magic
今回の特集にあたり、ポリシーを持って活動されていて、
インタビューさせていただける歌い手様を募集しています。
ご参加いただける方は、以下条件を踏まえた上でフォームよりご回答いただければ幸いです。
<インタビュー掲載料:2,000円>
※活動の実績が長い間ない場合や、
MVなどの再生数が2,000未満の場合、掲載をお断りさせていただく場合がございます。