夏山よつぎ

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ELICITYインタビューお受けいただき、ありがとうございます。初めに自己紹介をお願いします。

ボカロPとして活動している夏山よつぎと申します。
よろしくお願いします。

活動名の由来についてお伺いしてもよいでしょうか?

高校生の時、古文の授業で『大鏡』という物語を扱っていたんですけど、
この作品に「大宅世継」と「夏山繁樹」という登場人物が出でくるんですね。
それで彼らの名前を組み替えてみたら「夏山よつぎ」っていう文字列が出てきて。
響きが気に入ったのでそのまま活動名にしました。
ちなみに古文は苦手です(笑)。

音楽を始めたきっかけや本格的にボカロP活動を始めることになったタイミングなど、今までの音楽経歴について教えてください。

実は中学生ぐらいの時から自分で音楽を作ったりネットに上げたりはしていて。
その延長で高校生になってからはボカロ曲も作り始めました。
でも当時はボカロPだとは全然思っていなくて、
趣味で作った曲を残しておこうぐらいの気持ちでアップしていたんです。
それがいつの間にかたくさん聴いてもらえるようになっていた感じですね。

ボカロでも他のジャンルでも自身の音楽性に影響を与えたものについてお伺いできればと思います、音楽やそれ以外のコンテンツでも構いません。

最も影響を受けているのはボカロPのNeruさんですね。
自分がボカロを聴くきっかけになったのも、音楽を作りたいと思ったのもNeruさんですし、
歌詞の言葉遣いやメロディーラインなどに関しても彼の楽曲を教科書のように思っているぐらい自分の音楽の基礎になっています。
ボカロ以外だと吹奏楽にもかなり影響を受けていると思います。
というのも自分は高校時代、吹奏楽部に所属していて。
音楽の構成や楽器の使い方なんかはそこで学んだことが今の活動にかなり活きていると感じています。

楽曲制作で重視していることはなんですか?

歌詞ですね。特に言葉のリズムを大切にしています。
自分は言葉というのをすごく特殊な楽器だと捉えていて。
同じメロディーでも歌詞が違うだけで全く聴こえ方が違うんですよね。
なので同じ意味の言葉でもイメージ通りの発音が見つかるまで、
毎回ありとあらゆる言葉遣いを模索しています。

ここからは先月21日に公開された最新曲「レメディ・レディ / 可不(Remedy Lady / KAFU)」についてお聞きして行きたいと思います!

①コンセプトや表現したかった世界観について教えて下さい。

この曲では「キャッチーなメロディー」と「ダークな歌詞」を意識しました。
冒頭の「マードックの言葉から教えてよ」やサビの「あゝ痛い」、二番の「だ・だ・だ・だ・大団円」などは
いつか使おうと思ってストックしておいたメロディーで、ひとつひとつがとてもインパクトを持っていると思います。
また、歌詞については、いつもは抽象的な歌詞にすることが多いのですが、
今回の『レメディ・レディ』は具体的なストーリーを持った歌詞になっているので、
より考察のしがいがあるのではないでしょうか。
この歌詞のダークな世界観とキャッチーなメロディーのアンバランスさが個人的には好きですね。

②楽曲の必聴ポイントを教えて下さい。

サビの「なぁあ〜い⤵︎」というフレーズですね。
語尾を若干下げることでさらにキャッチーさを増せたと思います。
このようなボーカルでしか表現できない部分も歌モノ楽曲の魅力のひとつですね。
先述の歌詞と相まって、メロディーをより引き立ててくれる気がします。

③制作に関するエピソードがあればお願いします。

この曲のイラストは普段から夏山よつぎのMVを担当してくれているアルセチカさんという方が描いてくれているんですけど、
自分もアルセチカさんも制作スピードがとても早くて。
今回も曲が約4日、イラストは動画込みでも6時間ほどで完成させています。
この話を周りにすると驚かれることが多いのですが、
自分としては脳内にあるイメージが褪せないうちに具現化させたいという思いが強くて、
ある程度構成などが決まったら一気に完成までいってしまいます。
しかしなんといってもアルセチカさんの筆の速さには毎度驚かされますね。
おかげでリスナーの方々とほぼ同時に投稿を楽しむことができています。

④作品に対するリスナーなどからの反響はどうだったでしょうか?

ロック調の曲は久しぶりだったので実は少し心配だったのですが、
結果的には今まで聴いてくれていた人だけでなく新規リスナーもついてくれたりして良かったです。
ファンアートなどの二次創作も普段の何倍も頂いていて、非常に嬉しく思っています。
アルセチカさんは二次創作で描きたくなるような魅力的なキャラを創るのが上手いですね。
あとクリエイターの方々からの評価が高かったのも嬉しかったです。

昨今のボカロPはセルフカバーで歌われる方も多くいますが、ご自身や他の楽曲でもカバーをしてみたいという気持ちはあるでしょうか?

今のところは全くないですね。
というのも自分は歌がそれほど上手くないというか、歌手に向いている声ではないんですよ。
だからこそボカロに歌ってもらっているのですが。
なので自分の歌声を投稿することはおそらくないと思います。

近年ボカロPや歌い手の数もどんどん増えてきています。リアルでのLIVEや活動というのもアーティストとして一つの選択肢ですが、ネットカルチャーの中で、ボカロPとして表現することの楽しさについてお伺いできればと思います。

やはり自分がやりたいことを全て詰め込めるところですね。
ボカロに歌わせたり、楽器を演奏したり、
全て自分の思い描く通りに実現できるのは他にないのではないでしょうか。
また、制作してからリスナーに聴いてもらえるまでがとても短いところも魅力だと感じています。
バンドなどのリアルに重きを置いた活動になると、レコーディングやMV撮影、ライブの計画・設営など、
間に入る人間がどうしても多くなってしまい、せっかく曲を作ってもリスナーに届くまでに何ヶ月も空いてしまいます。
しかしボカロなら早ければ即日に聴いてもらえるのでリアルタイムに感動を共有することができます。
そういったスピーディーさもボカロ特有の魅力だと思います。

普段の趣味や何か他にされている活動などがあれば教えてください。

ミーハーではありますが、最近はボカロPの友人たちとApexをやっています(笑)。
そんなに上手いわけではないですが…。
でも自分の実力が如実に現れるのがこのゲームの魅力だと思います。
練習すればするほど上手くなれるのがスポーツみたいで楽しいですね。
また、その類で言うと音ゲーもかなり好きです。
最近だとプロセカとかですね。
いつか自分の曲もプレイしてみたいです。

たくさんの楽曲の中から選ぶのは大変かと思いますが、初めての方に聞いてほしいイチオシのご自身の曲を教えてください。

『ブラッディ・ナイトパーティ』という曲をおすすめしたいです。
この曲には夏山よつぎの全てが詰まっていると感じています。
先ほど述べた歌詞はもちろん、編曲から調声まで、これでもかというぐらい自分の世界観を表現できた一曲です。
ぜひ聴いてみてください。

インタビューへのご回答ありがとうございました。最後に読者の方へのメッセージをお願いします!

ここまで読んでくださりありがとうございます。
この記事を通して知ってくれた方はぜひ他の曲も聴いてくれると嬉しいです。
また、日頃から夏山よつぎの曲を聴いてくれている方も改めて聴いてみるとまた違った印象を受けるかも…?
今後の活動もよろしくお願いします。




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ボカロPの皆様へ

今回の特集にあたり、ポリシーを持って活動されていて、
インタビューさせていただけるボカロP様を募集しています。
ご参加いただける方は、以下条件を踏まえた上で、のフォームよりご回答いただければ幸いです。
<インタビュー掲載料:2,000円>

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