ELICITYインタビューお受けいただき、ありがとうございます。初めに自己紹介をお願いします。
Ezoshika88です。
活動名の由来についてお伺いしてもよいでしょうか?
「playing ezoshika」という架空のバンドのボーカルがソロ活動を始めたという体でこの名前を使うようになりました。
「playing ezoshika」という名前も88という数字も友人が考えたものなので、
私自身は蝦夷にも鹿にも88にも今のところ縁もゆかりもありません。
なので、近いうちに奈良公園に行きたいです。
音楽を始めたきっかけや本格的にボカロP活動を始めることになったタイミングなど、今までの音楽経歴について教えてください。
中学の時になぜかアコースティックギターを弾き始めて、気づいたらオリジナル曲を作るようになっていました。
中学3年の時に初めてバンドを組んで、数年間活動しましたが自然消滅してしまいました。
バンドがなくなってからはひとりでこそこそと曲を作って、アコギで弾いて歌って遊ぶだけの日々を鬱々と過ごしておりましたが、
iPhoneでGarageBandを使えることを知って少しずつ打ち込みも始めました。
作った曲をたまに友人たちに聴かせたりしていると、
後輩のうっしーが聴かせた曲にリリックビデオをつけてくれて、
音楽を作る鹿と動画を作る牛でウシロクレコードというユニットを組んで一緒に作った作品をYouTubeで公開するようになりました。
その流れでTwitterも始めると作品を通してたくさんの方と知り合いになることが出来て、ボカロPの友人もたくさん出来ました。
音楽作ってる友人が周りにいなかったので、もうとても嬉しくて感動と尊敬の嵐でしたし、
その方たちと同じ場所で作品を発表したいという気持ちがどんどん強くなり気づいたらボカロPになっていました。作品をネットに発表してからは急展開でした。
ボカロでも他のジャンルでも自身の音楽性に影響を与えたものについてお伺いできればと思います、音楽やそれ以外のコンテンツでも構いません。
中学生の時にスピッツ弾き語り全曲集を買って夢中になって弾いて歌っていたので、
その時にコード進行や曲の展開、メロディの流れ、歌詞の置き方などを覚えたように思います。
あと同じく中学生の頃にBUMP OF CHICKENと出会い、
藤原基央になりたかったのですがなれなかったその成れの果て感は残骸として残っているように思います。
バンドやユニット、シンガーソングライターなど自分の音楽を発信していく手法としては様々なものがありますが、ボカロPとして活動していくことを選んだのはなぜでしょうか?
2020年7月に頒布されたカンパニュラさん主催の「あの街を歩いたこと」というボカロ曲のフリーコンピレーション・アルバムに参加させて頂いたのがきっかけでボカロPになることを決めました。
当時ボカロPではなかったため弾き語りでの参加でしたが、その時の皆さんの楽曲が本当に素晴らしく、
そんな作品に参加出来たことにとても感動したと同時にボカロPという同じ立場で参加できなかったことが本当に悔して思いました。
もし次回があるならば今度はボカロPとして呼んでもらえるように頑張ろうと心に決めて初音ミクをお迎えすることとなりました。
そして、2020年11月にカンパニュラさん主催のコンピレーションEP「騒やかな記憶」にボカロPとして呼んでいただき、
初のボカロ曲を書き下ろして参加させてもらったのが「鮮明」という曲になります。
念願叶ったのでとても嬉しかったです。これからも呼んでもらえるように頑張ります。
楽曲制作で重視していることはなんですか?
一緒にバンドを組んでいたベーシストから絵本みたいな曲を作ってほしいと言われた事はずっと頭に残っています。絵本みたいな曲ってなんだろうと考えた時に子供が読んでも大人が読んでも時が経っても楽しめて、その時々で解釈が変わるようなものかなと思っています。
なので楽曲を制作する時にも、自分が歳を重ねてこの場所から遠くにはなれてしまっても、また新鮮な気持ちで聴いたり歌ったり出来たらいいなと、その時の心情によって別の解釈ができるように余白を残すことを意識してます。
あとは単純に自分が歌ってて楽しい、自分が聴いていて踊れる、とにかくうちのミクちゃんが可愛いを重視して作っています。
普段どのように楽曲制作に取組んでいるのか、そのプロセスについてお聞きできればと思います。
基本は歌いたくなった時にアコギを弾きながら適当に歌い出して、それをiPhoneのボイスメモに録音しておきます。気に入ったものに歌詞を書きながら展開を考えてフルコーラスにします。弾き語りで一旦録音したものを聴き返しながらなんとなくのアレンジを固めて、コードとドラムの打ち込みから始めるという流れになります。DTMの作業は本当に苦手で辛いため自動で脳内から音を引っ張り出してくれる機能を誰か開発して欲しいです。
ボカロというジャンルに限らず自分の活動において意識しているアーティストなどはいますか?
ボカロPとしての活動においては、ボカロPのカンパニュラさんとシジマフミさんから多大なる影響を受けています。彼らがいなかったらボカロPにはなっていなかったですし、いつも刺激受けてます。これからも置いていかれないようにのんびりついていきます。頑張ります。
自分の得意なジャンル、世界感などがあれば楽曲と共に教えて頂ければと思います。
自分でもあまりよくわかっていません。むしろ誰かに教えてほしいです。
ここからは「ファンファーレ」について詳しくお話を聞ければとおもいます!
フリーコンピレーション・アルバム「その革命の名前は」ダウンロードリンク↓
https://hanatomise.booth.pm/items/3404972
①タイトルに込めた想いや意味について教えて下さい。
この曲は、2021年11月11日に頒布されたカンパニュラさん主催のフリーコンピレーション・アルバム「その革命の名前は」に書き下ろした楽曲で、もし革命の音が自分の中で鳴り響いたならそれはファンファーレなのかなと思い至り、このタイトルにしました。
②コンセプトや表現したかった世界観について教えて下さい。
あったかくて少しさみしい気持ちを表現したかったような気がします。
今回コンピのテーマが「その革命の名前は」ということだったので、まずは自分の中の革命とは何かを考えました。そうすると前回のコンピレーション・アルバム「あの街を歩いたこと」のことが浮かび、
あのコンピに参加したことで嬉しさも悔しさも同時に体験して、結果自分がボカロPになる決意を固めることになったあれは、自分にとっての革命的出来事だったな、と。
あの時の気持ちを呼び起こして今ならそれをどう思うのかこれからをどう思うのかをぐるぐる考えて全部詰め込んでみました。
今回のコンピでご一緒出来た方たちは凄い方ばかりで、きっとどんどん凄くなってどんどん有名になって遠くに行ってしまうだろうけど、
一緒にいられたことをとても嬉しく思います。という門出を祝ううたなのかもしれませんと今思いました。
③楽曲の必聴ポイントを教えて下さい。
イントロのアルペジオにミクちゃんの声がのっかって、さあ始まるぞ!ってとこでバンドが参加してくるところの、ずばきゅーん(?)ってとこが気に入ってます。
④制作に関するエピソードがあればお願いします。
今までは歌の高さを自分のキーに合わせてミクちゃんに頑張って歌ってもらっていたのですが、
今回はミクちゃんが歌いやすい、ミクちゃんの声がよく聴こえる高さを意識してキーを設定しました。
そしたら、制作の終盤に自分も一緒にデュエットしたらおもしろいのでは?と思いついてしまい、
さてさてと歌ってみたところ高くてうまく歌えないし、オクターブ下で歌ってみても今度低くてうまく歌えなくてレコーディングしながらひとりで泣いてました。
なんとか歌えるところだけ歌いましたが、今度はミックスでうまく混ぜ混ぜ出来なくてその時もひとりで泣いてました。その涙の結晶のような作品です、ありがとうございます。
⑤アピールしたいことがあればお願いします!
「その革命の名前は」はとにかく素晴らしいコンピレーションアルバムで、
泣いてしまうくらい最高な楽曲ばかり並んでいます。
しかもしかもフリーダウンロードで無料なので、もう是非ダウンロードして聴いてみてください。
よろしくお願いします。
ご自身の使用されているボーカロイドになにかこだわりや思い入れはあるでしょうか?
ボーカロイドといえば初音ミク!と単純な思考で購入して歌ってもらっているのですが、
歌ってもらえば歌ってもらうほど愛着が湧いてきて今やもううちのミクちゃんが一番可愛いと宣うようになりました。
「ボカロ」と「歌ってみた」はネット発の音楽文化として切り離せない関係にあるとおもいますが、本来「ボカロが歌うために作られた楽曲」を生身の人間がカバーするという流れは他のジャンルや文化にはなくとても特徴的な部分だと感じています。「ボカロ」と「歌ってみた」の今までの関係性やこれからの在り方など、何か考えや思うところがあればおしえてください。
歌い手の方にとってボカロ曲のカバーは自分の個性を最大限発揮出来る場として最適なのだろうなぁと思います。
また、自分がボカロPになって思うのは自分の楽曲を歌いたいと思ってカバーしてもらえる事は心の底から嬉しい事なのでとても良い関係性だと思います。
昨今のボカロPはセルフカバーで歌われる方も多くいますが、ご自身や他の楽曲でもカバーをしてみたいという気持ちはあるでしょうか?
自分で歌える曲であればカバーもしてみたいです。
ニコニコ動画にミクちゃんバージョン、YouTubeにセルフカバーを投稿している方を見ていて少し憧れています。
近年ボカロPや歌い手の数もどんどん増えてきています。リアルでのLIVEや活動というのもアーティストとして一つの選択肢ですが、ネットカルチャーの中で、ボカロPとして表現することの楽しさについてお伺いできればと思います。
自分のことを知らない世界中の不特定多数の人たちに向けて、
自分の歌声の個性すらも置いて楽曲の良さだけでせーのでガチンコ勝負を挑むみたいな楽しさはとても感じています。
普段の趣味や何か他にされている活動などがあれば教えてください。
映画を観たり、本を読んだりするのが好きです。
何かに感動したりするとぶわーっと何かが溢れ出して音楽になったりします。
たくさんの楽曲の中から選ぶのは大変かと思いますが、初めての方に聞いてほしいイチオシのご自身の曲を教えてください。
今回御丹宮くるみさん賞をいただいた「鮮明」という楽曲は初めてのボカロ曲として、
その時に詰め込めるものを全部詰め込んだので、拙いところもたくさんありますけどとても好きな作品です。
タイトルにとても悩みましたが、とても気に入ってます。
いつかきっと消えてしまうだろうけどどうか鮮明に残りますように、という願いと祈りを込めました。
今後の活動について実現したい目標があれば教えてください。
ちゃんと活動をしてもっと早いペースで作品を発表できるように頑張りたいです。
あと一緒に作品を残したいクリエイターの方がたくさんいらっしゃるのでひとつずつ実現できたらいいな、と思っています。
インタビューへのご回答ありがとうございました。最後に読者の方へのメッセージをお願いします!
これからも少しずつ作品を発表出来たらいいなと思いますので、
ニコニコやYouTubeでお見かけした際にはどうぞよろしくお願いします。
ニコニコ:
https://nico.ms/mylist/71039651?ref=nicoiphone_other
Twitter:
https://twitter.com/ezoshika88
今回の特集にあたり、ポリシーを持って活動されていて、
インタビューさせていただけるボカロP様を募集しています。
ご参加いただける方は、以下条件を踏まえた上で、のフォームよりご回答いただければ幸いです。
<インタビュー掲載料:2,000円>
※活動の実績が長い間ない場合や、
MVなどの再生数が2,000未満の場合、掲載をお断りさせていただく場合がございます。