reinou

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ELICITYインタビューお受けいただき、ありがとうございます。初めに自己紹介をお願いします。

はじめまして、インタビュー記事をご覧いただきありがとうございます。
2021年10月よりreinouとして音楽活動を行なっています。

活動名の由来についてお伺いしてもよいでしょうか?

五感で言い表せない、目に見えない何かを感じ取ってもらいたいというイメージからです。
第六感とか、超能力のようなキーワードから連想しました。

音楽を始めたきっかけや本格的にボカロP活動を始めることになったタイミングなど、今までの音楽経歴について教えてください。

リスナーとして音楽を聴いているうちに自分でも演奏したいと考え、ギターを始めたのがきっかけです。
そこからお誘いを頂いて、たまにライブやレコーディングのサポートに参加していました。
それも楽しかったんですが、そこで演奏するのは既に完成した曲ばかりなので、
自分でも一から音楽を作ってみたいと考えて3年程前にDTMをはじめました。
一人で音楽を作って満足してしまっていたのですが、
曲を聴いた友人の動画クリエイター・藍瀬まなみがインターネットで公開しようと声をかけてくれて、
今の活動に繋がりました。

ボカロでも他のジャンルでも自身の音楽性に影響を与えたものについてお伺いできればと思います、音楽やそれ以外のコンテンツでも構いません。

具体的なアーティスト名をあげてしまうと多分きりがないのですが…
旋律のきれいなものや、沢山のアイデアや要素が詰め込まれているものが好きです。
自分自身の楽曲にもその影響が表れているかなと思います。

バンドやユニット、シンガーソングライターなど自分の音楽を発信していく手法としては様々なものがありますが、ボカロPとして活動していくことを選んだのはなぜでしょうか?

自分で選び、作った音しか出ないからです。
キャラクターとしての背景は勿論ありますしどれも魅力的ですが、
最終的には音楽の作り手である自分にすべての責任があるからこそ、
他の活動形態とはまた違った作り込みや面白さがあると思います。

楽曲制作で重視していることはなんですか?

まず自分のために作っていることを忘れないようにしています。

普段どのように楽曲制作に取組んでいるのか、そのプロセスについてお聞きできればと思います。

完全にパターン化してしまうと作業的になってしまうので、なるべく固定しないようにしています。
ただ最近はタイトルから考えることが多いかもしれません。

ボカロというジャンルに限らず自分の活動において意識しているアーティストなどはいますか?

遠慮せずに書くときっときりがないのですが、
高橋國光さんのソロプロジェクト「österreich」と、「People in the box」の波多野裕文さんが自身のルーツだと思っています。
この数年は「ずっと真夜中でいいのに」が本当に大好きです。
この後のインタビュー全部ずとまよの話でもいいです。

自分の得意なジャンル、世界感などがあれば楽曲と共に教えて頂ければと思います。

得意と思えるようなジャンルは正直ないのですが、
ボーカロイドのなかでは自分と似たテイストの方が意外といないのかもしれないなと思っています。
流行りを気にせずやりたいです。
あとはイースターエッグ的な、ちょっとした仕掛けが好きで、楽曲にいつも詰め込んでしまいます。

ここからはreinouさんの代表曲でもある「しでのとり」について色々お聞きしていければと思います!

①コンセプトや表現したかった世界観について教えて下さい。

転生というキーワードが最初にあって、そこからイメージを拡げました。
明確に核となるストーリーがあって、それに沿って編曲しています。

②楽曲の必聴ポイントを教えて下さい。

私がいつ死んでもいいように歌詞を書きました。よろしくお願いします。

③制作に関するエピソードがあればお願いします。

イメージボードをもとにした楽曲制作をやりたいとずっと考えていて、
イラストを担当してくれている檀上大空が「私が描く!」と言ってくれたおかげで制作に踏み出せました。
制作期間があまりないタイミングで、藍瀬まなみと檀上大空の二人がいてくれたのが一番の励みになりました。
いつも助けてもらってばかりです。

④作品に対するリスナーなどからの反響はどうだったでしょうか?

本当によく聴いてくださっている方がいて、感想を見るたびに嬉しく思っています。
初投稿で自分が思うよりずっと沢山の方に聞いてもらったことで正直プレッシャーを感じていたので、
かなり救われました。

ご自身の使用されているボーカロイドになにかこだわりや思い入れはあるでしょうか?

活動をはじめるにあたって自分の作品イメージに近いボーカロイド選びがひとつの悩みだったのですが、
ちょうどその頃に可不が登場しました。ぴったりのイメージと、タイミングにも運命的なものを感じて決めました。

今ボカロや歌ってみたなど、いわゆる生のLIVE主体というよりは音源をアップする活動をベースとした 「ネット発の音楽」や「ボカロP」という存在がだいぶ世の中に受け入れられて来たと感じていますが、このような世の中の反応についてボカロPとしてどのような印象をもたれましたか?

「ネット発」というくくりは注目度が上がったことで歓迎されるニュアンスだけでなく、
場合によっては揶揄するような意味合いで使われるケースも出てきたと思います。
主流になることでフォロワーが増え、楽曲の傾向が似てきたり、どうしても陳腐化しがちな側面もあると思うので。
でもやはりその中で新しい工夫や、
アイデアを追求するアーティストが本当に沢山いることに嬉しさや刺激を感じています。
ひとりのリスナーとしても「それが流行っているから」ではなくて、
「自分がよいと思うから」という動機を持ち続けたいなと考えています。

ボカロの登場は自分の曲を世に出すというハードル下げたことのみならず、音源に伴ったMVやイラストを作成するクリエイターだったり、歌い手として他人の曲を歌うことで表現するなど、多くの人に可能性ときっかけを提供できるプラットフォームになっていると思います。今後も根強い人気のコンテンツとなると思いますが、ボカロが続いていくためにはどのような変化が必要になると思いますか? ボカロP視点でのご意見を聞かせて頂ければと嬉しいです。

ネット発クリエイターの進出に対して、
ボーカロイドは数ある音楽のなかでまだ限られたジャンルのひとつだと思います。
けれど同時に、バンド活動や、メジャー音楽とも違った形で「好き」同士を繋いでいくことのできるすごく貴重な環境です。
やっぱり個人の想像力には限界があると思うので、音楽、イラスト、映像、歌い手など、
コンテンツに参加する人たちが相互に刺激し合うことが、ボカロ文化を生かすことに繋がるのかなと感じます。

「ボカロ」と「歌ってみた」はネット発の音楽文化として切り離せない関係にあるとおもいますが、本来「ボカロが歌うために作られた楽曲」を生身の人間がカバーするという流れは他のジャンルや文化にはなくとても特徴的な部分だと感じています。「ボカロ」と「歌ってみた」の今までの関係性やこれからの在り方など、何か考えや思うところがあればおしえてください。 

「時間を費やして制作した楽曲のオケを無料で配布する」のも、
「何テイクもかけて、時にはスタジオを手配して録音する」のも、皆この文化が好きだからだと思っています。
以前、はじめて自分の曲の歌ってみたが投稿されたときはデビューとはまた違った、
とてつもない感慨深さがありました。
権利関係など守らなくてはいけないルールはもちろんありますが、続いてほしいなと思います。

基本的にはボカロPとしてボーカロイドに歌ってもらう曲を作るわけですが、自分のボカロ曲をカバーしてほしい歌い手などはいるでしょうか?

大好きな歌い手さんが何名かいるんですが、
恥ずかしいので今は秘密です…いつか自信を持って私からお願いしたいです…!

昨今のボカロPはセルフカバーで歌われる方も多くいますが、ご自身や他の楽曲でもカバーをしてみたいという気持ちはあるでしょうか?

実は時々歌ってみるんですが、その度にこれは公にできないなと思っています。

近年ボカロPや歌い手の数もどんどん増えてきています。リアルでのLIVEや活動というのもアーティストとして一つの選択肢ですが、ネットカルチャーの中で、ボカロPとして表現することの楽しさについてお伺いできればと思います。

ボカロPをはじめたことで自分が思うよりもずっと見てくれている人はいるんだなと気付かせてくれました。
今がこれまでの人生で一番楽しいです。

たくさんの楽曲の中から選ぶのは大変かと思いますが、初めての方に聞いてほしいイチオシのご自身の曲を教えてください。

「しでのとり」という楽曲は比較的お気に入りです。天国をイメージして編曲しました。

今後の活動について実現したい目標があれば教えてください。

自分の尊敬する人たちと納得のいく作品を作り続けたいです。
俗っぽいところでいえば、夏に無事にCDをリリースすること、いつか「ずっと真夜中でいいのに」さんになんらかの形で携わることが大きな野望です。

インタビューへのご回答ありがとうございました。最後に読者の方へのメッセージをお願いします!

長いインタビューにお付き合いいただきありがとうございました。
偉そうなことを沢山言ってしまったかもしれません…すみません…。
まだまだ未熟者ですが、これからもお付き合い頂けると幸いです。




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ボカロPの皆様へ

今回の特集にあたり、ポリシーを持って活動されていて、
インタビューさせていただけるボカロP様を募集しています。
ご参加いただける方は、以下条件を踏まえた上で、のフォームよりご回答いただければ幸いです。
<インタビュー掲載料:2,000円>

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